AIセンター
紹介
デジタル転換(DX)とAIが融合したAXパラダイムが形成されるなか、産業全体においてはこれまで経験したことのない根本的な変化と破壊的な革新が起こっています。AIは単なる技術の変化ではない社会の変化と産業構造、経済基盤の変化をもたらしており、これによって企業におけるビジネスモデルと戦略、組織構造やコミュニケーション等の企業全般に関連する包括的な変化も生じています。ICT産業をはじめとする農業、製造、流通等の伝統産業の領域に適用されるAIが新たに築き上げていく今後のマーケットにおける成長の可能性は無限に存在しています。
このような状況において、迅速にAIとデータ中心の体質改善に乗り出した企業は、新たな事業成長のチャンスを手にすることができます。その反面、企業プロセス全般に対するAIの内在化に失敗するなど、データ・セキュリティの脅威、流出等のデータ基盤リスク管理に遅れを取る企業らは、ビジネス世界において淘汰されてしまいます。欧州連合におけるAI Act(EU Artificial Intelligence Act)やAI国家戦略等の未成熟な市場におけるAIに対する政策の議論と規制への試みが、国内外で様々な展開を見せているなか、企業活動の障害となる規制要因を事前に把握できていない企業は、持続可能な成功を掴むのは難しいものと思われます。
これに関して弊社では、AI・データ関連の法律・政策のリスクだけでなく、ビジネス面におけるリスクに直面する企業に対し、AI活用の全周期プロセス別の最適なデータ・ソルーションと統合的なコンサルティング・サービスを提供するため「AIセンター」を設立しました。AIセンターは、AI・データ分野に対する幅広い理解と差別化された経験に基づいて業界で活発に活動している専門家が多数所属しており、クライアントのニーズに適合する最適なサービス提供に特化されたノウハウを有しています。また必要な場合には、外部コンサルティング事務所や海外の法律事務所との有機的な協業を図ることにより、クライアントに応じた1:1 bespokeのコンサルティング・サービスを提供していく予定です。
主なサービス
AIセンターの最終的な目標としては、革新を通じた生存に向けたAI・データの活用を試みる企業に必要不可欠な「AIガバナンス」を構築するための「All Around Risk Minimization」統合ソルーションを提供することです。事前識別が困難な潜在的AIリスクを全社レベルで効果的に管理することで、今後訪れるAX時代をリードするうえでサポートしていきます。
※ AIガバナンスとは、AIライフサイクルに対する持続的なモニタリングを通じて、各フェーズ毎に発生する可能性があるリスクを明確に識別し、当該リスクおよび潜在的影響を最小化させて制御できるように管理・監督するフレームワークを意味する。
[AIガバナンス具現に向けた各クライアント別の統合ソルーション]
AIセンターは企業が独自のAIリスク統制モデルシステムを確立できるようにサポートします。
企業の特性やビジネス段階を考慮して適合するAI原則および内部方針を設け、これに基づいてクライアントに合ったリスク統制モデルを構築します。
企業は、保有データや新規に生成されるデータに対する信頼性・正確性等を法制度的な観点において、定量的な判断を行うことにより法的リスクに備えることができます。
→ AI・データに対する監視システムの構築、リスクや影響の評価、周期的なモニタリングおよび評価システムの提示、AIコンプライアンスにおけるリーダーシップ教育など
[主なサービスの例1]
- 対象:生成型AI産物(イメージ、映像、音楽、テキスト等)を事業全般に亘って社内・社外的に広く活用しようとする企業
- 提供するソルーション:生成型AI産物の適法な活用に関するガイドライン構築への支援、生成型AI産物の知的財産権侵害リスクの検討および対応策づくり等
- 期待効果:生成型AI産物による著作物の著作権侵害の虞を解消し、生成型AI産物を独占排他的資産として保有または活用できる戦略の策定など
[主なサービスの例2]
- 対象:安全かつ信頼できるAI金融サービスを提供するため、AIガバナンスを樹立している金融関連企業
- 提供するソルーション:金融圏ネットワーク分離規制政策の変化に伴う内部AIシステムの活用策づくり、金融圏における自主セキュリティシステムの変化によるAI関連の内部統制の点検、新技術サービスのAI導入における規制遵守に関連するアドバイス、金融AIコンプライアンス樹立に基づく責務構造図の改善等
- 期待効果:自主的なAI金融規制の確立を通じ、AI金融サービスの安定性・収益性の向上と顧客における信頼構築効果の実現化
AIセンターは企業におけるデータ・マネジメントシステムの常時活性化をサポートします。
AI・データ処理の流れに最新性が反映され、周期的なテストとモニタリングを行えるデータ・マネジメントシステムを構築します。
企業は、直感的なData Flow Chartの定立を通じて保有データのリスク現況をモニタリングしながら、核心的な生産要素としての保有データ価値を新たに評価して革新的なビジネス戦略を策定することができ、データの侵害・流出等の事故発生時に迅速な原因分析を行うことにより、AI・データリスクを最小化する方向へのデータシステム最構造化(re-engineering)を図ることができます。
→ AI・データ処理の流れをモニタリング・処理フローチャートの作成、データシステムの脆弱性の分析と評価・即時改善、データ事故への対応システムの点検等
[主なサービスの例1]
- 対象:クライアントのデータを基盤としてAI基盤の多様なカスタマイズ・サービスを提供しているオンライン・プラットフォーム企業
- 提供するソルーション:AI・データのリスク識別ができるデータ処理フロー図の作成、ビジネス特性を考慮した企業別のリスク・シナリオの作成およびシナリオ別のAI・データのリスク最小化の対策づくり等
- 期待効果:AI・データのライフサイクル全般に亘る新たな/潜在的なリスクおよび誤用の傾向性を把握することにより、企業ビジネスリスクの管理、保有データの柔軟な活用を通じた新規事業発掘を行って企業収益性を強化する
AIセンターは企業が独自のAI規制ライブラリー構築ができるようサポートします。
AI・データに関連する国内外の立法および政策樹立の動向に対するモニタリングを通じ、クライアントに最適なAI規制ライブラリーを構築し、AI関連の法違反リスクを最小化するために規制ライブラリーの持続的なアップデートをサポートします。
企業は、対外的には企業における信頼性および社会的イメージを向上し、内部的にはAIリスクを最小化することができます。
→ AI・データの動向リポートの提供、AIスタンダードおよび国際配布方式(ISMS-P、ISO認証等)の獲得へのサポート、国内外の法制度基盤リスク自己点検システムの設置等
さらに、AIセンターはグローバル提携を結ぶ法律事務所およびコンサルティング機関との協業を通じ、世界市場への参入、規制機関への対応戦略の提示、評判によるリスクの洗出しや危機管理に向けたメディア・コミュニケーション戦略の樹立等の効果的なGRおよびPR対応システムの構築についてもサポートします。
主な実績
AIビジネス・データリスクに関連する業務
- 新規のAIソルーションの内部活用関連のチェックリスト検討
- データ処理フローの分析を通じたリスクや影響の評価(データ・マネジメントシステムの構築)
- 個人情報コンプライアンスの点検
- 顧客における個人情報の統合管理およびデータ移転に関連する助言
- 国内外の事業者における利用約款や個人情報処理方法の変更に関連する助言
- 海外事業者における国内個人情報・データ関連の法遵守の如何に関する助言
- 位置情報等の許認可および関連規制への対応
- 第三者個人情報処理システムの個人情報流出に関連する助言
- 個人情報流出事故に関連するリーガルサービス、調査や関連機関への対応(GR)、危機管理コミュニケーション(PR)への支援
- AI・データコンプライアンスのリーダーシップ・プログラムの提供
生成型AI産物の知的財産権に関連する業務
- 生成型AI産物のビジネス活用に関する著作権等の知的財産権侵害リスクへの助言
- 生成型AI産物の法律的保護策に対する助言
- 生成型AI活用ガイドラインの作成に向けた助言
- 生成型AI構築および活用策に関する特許権、商標権等の知的財産権の出願戦略への助言
AI金融サービスに関連する業務
- 金融関連のAIコンプライアンスの点検およびAIガバナンスの策定サポート
- 金融関連のAIを活用した内部統制、自主的なセキュリティ・システム、内部業務処理手続に対する助言
- AI金融サービスに向けたデータ収集および活用による個人情報活用ライフサイクルの管理・点検