韓国大法院(最高裁)は、2020年1月30日に、不服金額約1兆ウォン(還付加算金を含む。)規模の法人税 更正拒否処分取消訴訟において、一審および控訴審と同様に、原告である韓国鉄道公社の全部勝訴判 決を宣告しました。これにより、韓国鉄道公社の代理人として上記事件を担当した法務法人世宗は、歴代 最大規模の法人税訴訟において最終的に勝訴判決を勝ち取ったローファームとして高い評価を得ていま す。

韓国鉄道公社は、龍山(ヨンサン)駅周辺の国際業務地区開発事業と関連して約8兆ウォンで事業敷地 を売却し、各所有権移転登記日の属する事業年度に、売却差益を益金算入して関連法人税を納付しまし た。その後、韓国鉄道公社は、買主の義務違反を理由として土地売買契約をいずれも解除して、このよう な契約解除は、国税基本法第45条の2第2項および同法施行令第25条の2第2号「最初の申告・決定また は更正の際に、課税標準および税額の計算根拠となった取引または行為等の効力に関する契約が、解除 権の行使によって解除された場合」に該当するという理由により、納付済みの法人税に対して更正請求を 行ったものの、課税官庁は、韓国鉄道公社の更正請求を拒否しました。

韓国鉄道公社はこれに不服として、課税官庁の法人税更正拒否処分の取消を求める訴えを提起し、法 務法人世宗は韓国鉄道公社を代理して上記訴訟を担当しました。第一審法院である大田地方法院は、 韓国鉄道公社の更正請求権の行使が適法であるとし、課税官庁の拒否処分を取り消す判決を言い渡し ており、控訴審法院である大田高等法院も同じ趣旨で控訴棄却判決を宣告し、2020年1月30日に大法 院においても課税官庁の上告を棄却することで、最終的に韓国鉄道公社の勝訴が確定となりました。

上記の事件において、課税官庁は、韓国鉄道公社による契約解除権行使の適法性について、民事訴訟に て確定されるまでは、更正請求を適法なものと見ることができないという理由から更正請求を受け入れ られないという主張を行ったものの、法務法人世宗は、契約解除権の行使によって契約解除となった事 実を更正請求の事由として定めている国税基本法施行令の解釈上、かかる民事訴訟が確定したかどう かとは関係なく、更正請求が受け入れられるべきであることを主張しました。そして大法院は、法務法人 世宗の主張を受け入れ、「契約が解除権の行使により解除されたことが証明された以上、それに関する 訴訟の判決を通じて解除の可否が確定されていないとしても、後発的な更正請求事由に該当する。」と 判断しました。

課税官庁は、上記以外にも、(ⅰ)売買契約が解除された場合であっても、それに基づく原状回復の登記 が完了していない場合には、後発的な更正請求事由にはなり得ず、(ⅱ)一部土地の場合、原告の解除通 知と無関係な別の事由(別途の約定)によって所有権が回復されたため、後発的な更正請求の対象には なり得ず、(ⅲ)継続企業および期間課税の原則を採用している法人税法に基づくと、確定となった課税 標準と税額に影響を与える後発的な事由が生じた場合には、後発的な事由が発生した日が属する事業 年度の損益に影響を与えることができるに過ぎず、後発的な更正請求事由にはなり得ない等の主張をし ました。しかし、一審および二審と同様に大法院は、法務法人世宗の防御論理を受け入れ、上記のような 課税官庁の主張をいずれも排斥しました。

これにより、法務法人世宗は、龍山国際業務地区開発事業の白紙化に関する租税事件において、成功的 な結果を導き出したことにより、慢性的赤字と高い負債比率を抱え経営難に直面していた韓国鉄道公社 の財務健全性を改善することに大きく貢献することができました。