最近、法務法人世宗は、放送局所属の勤労者らが提起した包括賃金制訴訟において、被告である放送局を代理して勝訴しました。同訴訟の原告らは、訴訟を取り下げた者を含めて合計2,257人であり、訴えを提起した当時の請求金額は2,400億ウォンでした。また、控訴審判決を受けた原告らは約900人に達し、請求金額も約524億ウォンに至る大規模な訴訟であったといえます。
同訴訟の原告らは、放送局のほぼ全ての勤労者であり、被告の放送局が延長・夜間・休日勤労手当等を支払うに当たり、勤労基準法の定める基準に満たない「時間外勤務実費」のみを支払ってきたという旨で主張し、未払いの法定手当等を請求しました。
法務法人世宗は、同訴訟の第一審から放送局を代理し、原告らと被告との間には、延長勤労手当の一部は基本給に含める一方、実際の勤務時間に応じて差をつけて時間外勤務実費を支払うものとする包括賃金制の約定があったことを主張しました。特に、放送業務の特性上、勤労時間の算定が難しいということを具体的に主張・証明し、基本給および時間外勤務実費を通じて延長勤労手当等が十分に支払われているため、勤労者にとって不利な約定であるとはいえず、その有効性もまた認められるということを強調しました。
控訴審は、約1年6ヵ月の緻密な審理の末、法務法人世宗の主張を全て受け入れました。その結果として、延長勤労等に対して勤労基準法の基準による法定手当を支払うことに代え、原告らの勤労内容と勤労形態の特殊性等を勘案し、延長勤労手当等が含まれた一定額を月額給与として支払うものとし、これに加えて、延長勤労等に対する追加的な補償措置として、時間当たりの基準単価によって計算した時間外勤務実費を支払うものとする内容の有効な包括賃金約定が締結されたことが認められました。また、上記のソウル高等法院(高裁)の控訴審判決は、2020年4月29日、大法院(最高裁)にて審理不続行棄却決定がなされ、確定されました。
上記の判決は、ここ数年間、大法院が包括賃金制の有効性を厳格に認める判決を宣告しているため、関連訴訟において使用者が勝訴するのが難しい状況であったにもかかわらず、放送事業の実態および包括賃金制についての正確な理解を通じて勝訴判決を導き出したという点で意味があるといえます。
最近、韓国では、勤労時間の短縮と関連して包括賃金制の廃止が議論されています。そのため、多くの勤労者が、包括賃金制約定は無効であると主張して訴訟を提起しています。法務法人世宗は、包括賃金制に対する深い理解を基に、様々な包括賃金制訴訟を成功的に遂行しており、勤労時間および包括賃金制の改編等に対するアドバイスもご提供しています。
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