韓国公正取引委員会(以下「公取委」といいます。)は、医療機器業種の代理店取引に対して行った書面による実態調査の結果を公表しました。公取委は、代理店取引の公正な取引秩序を確立するため、毎年対象業種を選定して書面実態調査を引き続き実施してきました。今年は、家具、図書出版、ボイラー、家電、石油流通、医療機器等の6つの業種に対する書面実態調査を行いましたが、特に、医療機器業種の場合、他の業種に比べかなり多くの供給業者(133)と代理店(11,488)を対象として、様々な品目の取引方法および不公正行為経験に対し、幅広い範囲において調査が行われたという点に注目する必要があります。

公取委は、今回の書面実態調査の結果につき、(i)医療機器業種は品目が多様であり、非専属代理店が主な取引形態となっているものの、安全性および信頼度が重要であるため、代替取引先の確保が制限的であり、(ii)代理店の販売価格情報の提供を明示的または黙示的に要求したり、代理店の営業地域を設定して違反した場合に制裁を与えるなど、経営活動に対する干渉行為が行われる可能性がある、と評価しました。

より具体的に見ると、医療機器分野は、他の業種に比べて代理店の取引活用率が高い一方、オンラインでの流通活用の割合が低く、代理店の規模も零細であるうえに、電算システムを活用して契約を締結する供給業者の割合も低いことが明らかになりました。さらに、価格等の営業政策において、代理店の販売価格を供給業者が決定したり、代理店の取引条件が直営店に比べ不利であるという認識が比較的に高いことが分かりました。また、販売目標の未達成により決済条件が不利なものへと変更されたり、商品供給の縮小等、不利益を被った経験があると回答した代理店も相当存在することが分かりました。

公取委は、今回の結果と共に、(i)実態調査の結果に基づき、12月頃に供給業者および代理店団体等の意見をまとめ、標準となる代理店契約書を制定・開示し、(ii)実態調査により見受けられた法律違反の疑いに対して職権調査等を実施し、不公正な取引慣行を是正するという計画も発表しました。また、実態調査の結果に基づき確認された業界からの要請事項(代理店に対する効果的な被害救済方法の樹立、代理店に関する法律・教育支援等)についても、速やかに制度化していけるよう努力していくと述べました。

このように、医療機器分野における標準代理店契約書の制定が可視化されているため、医療機器取引の現実を十分に反映した標準代理店契約書が制定されるよう、標準代理店契約書制定案についての業界の意見を集める必要があります。また、今回の書面実態調査により確認された事項等が今後の職権調査の端緒として活用できるという点で、現在締結している代理店契約書および代理店との取引実態を点検し、法に違反する事項の有無を綿密に調査する必要もあります。特に、今回の調査で主に言及された代理店の経営活動への干渉行為があったか否かにつき(代理店法第10条)、詳しく調べる必要があると思われます。

上記内容につき、お問い合わせやご質問等がございましたら、下記の連絡先までご連絡ください。より詳細な内容について対応させて頂きます。

 

[日本チーム]
TEL. 02 316 4114       E-Mail. jpg@shinkim.com

※ 法務法人(有)世宗のニュースレターに掲載された内容および意見は、一般的な情報提供の目的で発行されたものであり、ここに記載された内容は、弊社の公式的な見解や具体的な事案についての法的な意見ではないことをお知らせ致します。