2021年6月29日に環境政策基本法施行令の一部改正案(以下「本改正施行令」といいます。)が国務会議で議決され、2021年7月6日付で施行されました。本改正施行令は、2021年1月5日の改正を経て2021年7月6日施行された環境政策基本法に対する後続立法であり、環境法令違反事実公表の具体的な方法について定めています。本改正施行令の主な内容および示唆点は、以下のとおりです。
[1] 本改正施行令の改正の背景
旧環境政策基本法では、環境犯罪がなされた近隣地域の住民らの安全および健康を保護し、類似の環境犯罪の根絶および再発防止等に向け、環境部長官および地方自治団体長により、事業者における環境法令違反の事実を公表できるものとしていました(旧環境政策基本法第30条第3項)。
ただし、旧法では、公表時期に関してのみ定められており、公表の具体的な内容や方法については明示されていなかったため、環境法令違反の事実公表と関連して実務上の混乱がありました。
上記のような実務上の混乱を解消するため、環境政策基本法が一部改正され、環境法令違反事実の公表内容および方法について必要な事項を大統領令にて定めるものとする第30条第4項が新設され、その後続立法として本改正施行令が設けられたものです。
[2] 本改正施行令の主な内容
本改正施行令により環境部長官および地方自治団体長は、事業者が環境法令に違反したことが判明し行政処分を行った場合、下記の方法により、その内容を公表することができます(本改正施行令第12条の3)。
| 開示場所(媒体) |
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| 開示内容 |
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[3] 示唆点
本改正施行令により、環境法令違反事実公表に関する実務上の混乱が解消され、環境部長官および地方自治団体の法令違反事実の公表がより活性化するものと見込まれます。最近の企業経営において環境(Environment)・社会(Social)・支配構造(Governance)を考慮した、いわゆる「ESG経営」が強調さており、これに従って金融界では、企業に対する貸付や会社債引受等においてESG経営の成果指標を反映しようとする動きが加速化しています。インターネットホームページや日刊新聞等のような不特定多数がアクセスできる媒体を通じ、企業における環境法令違反の事実が公表される場合、これは、ESG経営成果に非常に否定的な影響を及ぼすものと思われるところ、これと関連して環境法令の違反を予防するためのコンプライアンス体系の構築および具体的な予防策づくりに向けた個別企業レベルでの積極的な準備が必要であるといえます。
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