韓国雇用労働部は、1月22日、勤務成績が低いことを理由にする解雇の要件と手続等の内容を盛り込んだ「公正人事指針」と、定年60歳の到来による就業規則の変更と運営等の内容を盛り込んだ改正の「就業規則の解釈及び運営指針」(以下、両指針を合わせて「2大指針」)を発表しました。

公正人事指針によると、勤労契約の本質上、業務能力の欠如や勤務成績の不振は、勤労提供義務を完全に履行しないものとして、別途の懲戒解雇事由がなくとも、通常解雇の事由になり得るとし、公正な評価とこれを基にした再教育、配置転換等の機会を与えたにもかかわらず、業務能力又は成果に改善の余地がない場合や、業務に相当の支障をもたらした場合には、勤労基準法第23条にて規定している正当な理由を充足するため、勤労者を解雇することができます。

なお、「就業規則の解釈及び運営指針」によると、企業が合理的なレベルの賃金ピーク制の導入等の制度を設け、勤労者らの同意を得るために誠実に努力したにもかかわらず、勤労者らの不当な拒否等のため同意を得られず、就業規則を変更したものであれば、判例が認めている社会通念上の合理性の法理に従い、勤労者の不利益の程度、使用者側においての変更の必要性、変更された就業規則の相当性、他の勤労条件の改善の有無、労働組合等との充分な協議のための努力、同種の事項に対する国内における一般的な状況等を総合的に考慮し、変更された就業規則は、有効なものとして認められます。

2大指針に対し勤労者側は、「容易な解雇」を可能にするものであり、賃金を削減するための指針であると主張している反面、政府は、解雇の要件と手続を明確にし、大多数の誠実な勤労者らを保護し、賃金ピーク制の導入等を通じて合理的な賃金体系の改編を誘導するためのものであると主張しています。経営者側は、政府の指針通りであれ
ば、勤務成績が低いことを原因にする解雇が、事実上難しいと批判しています。

指針に対する上記のような論争とは別に、企業では、指針の内容が余りにも膨大で、理解しづらいとの意見が多数あります。