韓国産業通商資源部は、2021年6月21日に新·再生エネルギー発電電力の第三者間での電力取引方法を定めた『新·再生エネルギー発電電力の第三者間電力取引契約に関する指針』(以下「本告示」といいます。)を告示しました。本告示は、2021年1月12日に改正された電気事業法施行令第19条第1項第3号に対する後続立法として、第三者間電力取引の対象、第三者間電力取引契約の手続、料金の算定および支給についての内容を定めており、2021年6月21日より施行されています。
2021年1月12日付の電気事業法施行令の改正により、1,000KWを超える新·再生エネルギー発電設備の場合、発電事業者と電気使用者が第三者間電力取引契約の締結に合意した後、発電事業者が生産した電力を韓国電力に供給し、韓国電力が再度これを電気使用者に対して供給する第三者間電力取引の方法により、電力取引を行うことができるようになりました。
本告示の施行により、電力市場外において、再生エネルギーのみで生産された電力の選択購入が可能となり、買い取った電力に対して温室効果ガス排出権の割当および取引に関する法律による温室効果ガス削減実績として認められることになったため、企業らがグローバルRE100(Renewable Energy 100)等低炭素社会の実現に向けた社会的責任の履行にあたり、再生エネルギーで生産された電力を活用できる道が開かれました。
[1] 本告示の主な内容
| 区分 | 内容 | 備考 |
| 第三者間 電力取引契約 |
再生エネルギー発電事業者が生産した電力を電気販売事業者に対して直接供給する契約を締結し、該当電力を電気販売事業者が電気使用者に対して供給する契約を締結し、電力を取引すること。 | 第2条 第5号 |
| 基本原則 | 1. 電力需給の安定性を侵害しないこと 2. 特定の電気使用者に過度な利益が発生しないこと 3. 特定の時間帯に生産した発電電力のみを販売および購入する場合等、不当に他の電気使用者の負担をもたらさないこと |
第3条 |
| 適用対象 | エネルギー源:太陽光、風力、水力、海洋エネルギー、地熱エネルギー、バイオエネルギー 発電事業者:発電設備容量1,000KW超過 電気使用者:電気販売事業者の基本供給約款に定める1,000KWを超える一般用電力(乙)または産業用電力(乙)高圧顧客 |
第4条 |
| 目的物 および単価 |
電気使用者は、発電事業者が生産する発電量の全部を購入しなければならず、単価は、発電事業者が電気使用者と合意のうえ決定する。 | 第6条 |
| 契約期間 | 発電事業者と電気事業者が合意した期間とするが、1年以上とする。 | 第7条 |
| 契約の(黙示的)更新 | 契約期間の終了の6ヵ月前から1ヵ月前までの期間に他の相手方に対して契約条件の変更または契約解約の意思を通知しない場合、同一の条件により1年間契約を延長したものとみなす。 | 第8条 |
| 契約解約 | 発電事業者と電気使用者は、電力取引契約を合意解約することができるが、契約相手方に所定の事由がある場合、電気販売事業者に対して電力取引契約の解約を要請することができ、これにより、電気販売事業者が電力取引契約を解約することができ、この場合、電気販売事業者と契約相手方との間で締結された契約も解約される。 | 第9条 |
[2] 第三者間電力取引契約の活用策
第三者間電力取引契約における電気使用者が、韓国エネルギー公団に対して該当契約による再生エネルギー使用内訳を提出する場合、韓国エネルギー公団は、その適正性を検討した後、14日以内に「再生エネルギー使用確認書」を発行しなければなりません(新·再生エネルギー設備の支援等に関する規定第63条、第64条)。上記の電気使用者は、再生エネルギー使用確認書の発給を受け、RE100履行等に活用することができます。
また、温室効果ガス排出権割当対象業者が、第三者間電力取引契約に基づき再生エネルギーによって生産された電力を使用し、再生エネルギー使用確認書の発給を受けた場合、該当再生エネルギー電力使用量に対する温室効果ガス間接排出量について温室効果ガス削減の実績として活用することができます(温室効果ガス排出権取引制における排出量報告および認証に関する指針第18条第6項)。
[3] 示唆点
本告示の施行により、企業等の電気使用者が電力市場外において再生エネルギーのみで生産された電力を選択購入できることとなり、RE100キャンペーン等の低炭素政策に参加する方法がより増加しました。
一方、上述した第三者間電力取引契約方式に加え、2021年10月21日施行予定である改正電気事業法は、再生エネルギー電気供給事業(再生エネルギーを利用して生産した電気を、電気使用者に供給することを主な目的とする事業)を新設し(改正法第2条第12条の8号)、再生エネルギー電気供給事業者が再生エネルギーを利用して生産した電気を電力市場を経由したり、韓国電力の第三者間仲介を介さず、直接電気使用者に供給できるものと許容することで(改正法第16条の5)、再生エネルギー電気供給事業者と電気使用者との直接電力販売契約(PPA)による電力取引が可能となる見込みです。
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