韓国 ビジネス・規制動向 Update
本ニュースレターは、韓国に進出または韓国企業との取引・投資を検討する日本企業の皆様に向けて、韓国の主要企業、産業、労働、日韓・南北関係に関する最新動向をまとめたものです。
韓国ビジネスにおける通商・産業上のリスク把握、本社への報告および実務対応の一助となることを目的としています。
I. 財界
| 1. サムスン電子、Mistral AIと半導体向けAIで戦略提携 | |
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サムスン電子は仏拠点AI企業MistralのシリーズDを主導し、戦略出資と技術提携を発表した。Mistral Largeなどをオンプレミスで半導体設計・製造に導入し、不具合の検出、設備最適化、歩留まり安定化を進める。 (出所:Samsung Global Newsroom、リンク) |
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| 2. SKハイニックス、米インディアナ州で初のHBM生産拠点を着工 | |
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SKハイニックスは40億ドル超を投じ、米国初の次世代HBM先端パッケージング拠点の起工式を開催した。2028年10月のクリーンルーム開設、2029年下期の量産開始を予定し、韓国製ウエハーを米国でパッケージ・検査して顧客に供給する。 (出所:SK hynix(PR Newswire配信)、リンク) |
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| 3. 現代自動車グループ、自動運転AI「Atria AI」のL2++走行を公開 | |
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現代自動車グループは、ソウル都心でAtria AI搭載車のレベル2++走行を初公開し、データ収集・学習・検証・配布を循環させる「データ・フライホイール」を本格稼働した。NVIDIA基盤のL2+/L2++を2028年、自社Atria AI基盤のL2++を2029年下期に量産する計画である。 (出所:Hyundai Motor Group Newsroom、リンク) |
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| 4. LG Energy Solution、次世代LMR電池の大型セル商用化に前進 | |
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LG Energy Solutionとソウル大学は、LMR(リチウム・マンガン・リッチ)電池のガス発生と劣化を抑える充放電条件を確立した。40Ah級大型セルで883サイクル後も初期エネルギーの92.2%を維持し、低コスト・高エネルギー密度電池のEV適用可能性を高めた。 (出所:LG Newsroom、リンク) |
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| 5. ハンファ・エアロスペース、クロアチアに多連装ロケットシステム「Chunmoo」18基を供給 | |
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Hanwha Aerospaceはクロアチア国防省と4億1,180万ユーロの契約を結び、K239 Chunmooを18基、精密誘導ロケット、支援車両などを2030年までに納品する。クロアチアとの初の防衛契約であり、欧州市場での導入国拡大につながる。 (出所:Hanwha Global Newsroom、リンク) |
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II. 産業界のホットイシュー
| 1. HD現代・ハンファオーシャン・サムスン重工業、世界最大のエネルギー展示会で韓国造船業界の未来を披露 | |
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HD現代グループの造船部門の中間持株会社であるHD韓国造船海洋と、ハンファオーシャン、サムスン重工業など、韓国の主要造船3社が、今月17日までタイのバンコクで開催される世界最大のガス展示会「ガステック2026」に参加し、未来の船舶技術を披露する。また、展示会期間中、世界の船級協会から多数の技術認証を取得し、主要企業と業務協定(MOU)を締結する。 (出所:週刊韓国、リンク) |
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| 2. 日韓の造船協力が本格化、ハンファオーシャンが帆を掲げたLNG船を公開 | |
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日本の造船産業の再建が本格化する中、韓国との協力も拡大している。日本政府が主要造船所に1兆8000億ウォンを超える補助金を投入し、LNG運搬船の国内建造再開を推進する中、日本の海運会社は韓国の造船所の建造能力を活用して次世代の環境配慮型船舶を確保している。世界市場での存在感を失っている日本が、自国の造船産業を再生させつつも、韓国の技術と生産能力を活用するという、競争と協力の構図が形成されつつある。 (出所:韓国経済、リンク) |
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III. HR
| 1. 雇用労働部、製造・IT業界の「包括賃金制によるサービス残業」を2カ月間集中監督 | |
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雇用労働部は9月15日から約2カ月間、製造・IT業界などを対象に、包括賃金制・固定OTの不適切な運用について集中監督を実施する。時間外・深夜・休日労働手当の支給状況や労働時間の記録・管理実態を点検し、違反が確認された場合には是正指導や司法処理などの措置を講じる方針である。(出所: news1、リンク) |
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| 2. 雇用労働部長官「新たな指針によれば、サムスン電子の『N%成果給』要求ストは違法」 | |
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雇用労働部長官は、新たな施行指針を適用した場合、今年5月のサムスン電子労組による営業利益連動型の成果給要求ストライキは違法に当たるとの見解を示した。ただし、すべての成果給要求が労働争議の対象から除外されるわけではなく、すでに労使間で定められているサムスン電子の成果給支給方式には指針の遡及適用はされない。(出所: SBS、リンク) |
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| 3. 職場内ハラスメント、昨年1万6,000件で過去最多…3年間で83%増 | |
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2025年に雇用労働部へ寄せられた職場内ハラスメントの申告件数は1万6,373件で、2022年と比べて約83%増加した。特に使用者が行為者として申告された案件は、全体平均より処理期間が長く、迅速な事件処理と被害者保護の強化が求められている。(出所: NEWSIS、リンク) |
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IV. 日韓/対北朝鮮関係
| 1. SKグループの崔泰源会長が提唱する「日韓経済共同体」――「政権が変わっても継続できる制度づくりが鍵」 | |
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SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長は、これまでさまざまな公の場で「日韓経済共同体」構想を一貫して提唱してきた。保護貿易の拡大やサプライチェーンの再編、低成長・高齢化という共通課題に対応するためには、両国が経済的連携を強化すべきだという主張である。 崔会長が示した構想の核心は、両国の産業競争力と市場を結び付けることで交渉力を高めるとともに、共同事業を通じて経済的・社会的コストを引き下げることにある。 (出所: イーニューストゥデイ、リンク ) |
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| 2. 趙正湜国会議長、駐韓日本大使と会談「日韓関係の発展には歴史問題の解決が必要」 | |
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趙正湜(チョ・ジョンシク)国会議長は、「日韓関係が今後も持続し、順調に発展していくためには、未来に向けた努力とともに、歴史をめぐる問題についても適切に解決していかなければならない」と述べた。 水嶋大使は、「日本と韓国の関係だけでなく、地域のためにも協力することが重要だと考えている。日韓米3カ国の協力に最大限取り組むことの重要性は、ますます高まっている」と強調した。 (出所: NEWSIS、リンク ) |
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| 3. 鄭東泳統一部長官, 「南北関係、経済よりも平和体制の構築を優先」 | |
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鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官は、かつて平和体制交渉の障害とされていた在韓米軍問題と、米朝間の二国間協定をめぐる問題はすでに解消されたとの認識を示した。 鄭長官は「二つの障害がなくなったことで、4者協議を通じて平和体制を構築する絶好の時機が到来した」と述べ、「最近、トランプ米大統領が米朝会談に向けて動き始めたこの局面を、積極的かつ能動的、主導的に活用しなければならない」と強調している。 (出所: デイリアン、リンク ) |
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Shin&Kim Recent Insights
| 1. 公正取引法・下請法改正―公取委の調査資料が民事訴訟の証拠に | |
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改正法により、公正取引委員会が保有する事件資料の裁判所への提出制度が強化され、不処分決定に対する申告人の再調査請求手続も法制化された。韓国で取引先・下請企業を利用する日本企業は、公取委に提出した資料が後続の損害賠償訴訟で使用される可能性を踏まえ、文書管理と営業秘密保護を見直す必要がある。 (出所:法務法人世宗ニュースレター、2026年9月14日、リンク ) |
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| 2. 人材獲得型M&A(Acqui-hire)も企業結合届出の対象となる可能性 | |
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公正取引委員会は、組織化された人材とその技術・知識を一体として移転する取引を「営業譲受」と判断できるよう、企業結合届出要領の改正案を公表した。韓国のスタートアップや技術エンジニアを採用・移管する日本企業は、株式取得を伴わない場合でも届出要件と人材移転の時期について事前に確認する必要がある。 (出所: 法務法人世宗ニュースレター、2026年9月16日、リンク ) |
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| 3. 関税庁、貿易利用型の財政・金融犯罪に対する特別捜査を開始 | |
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韓国関税庁は、輸出入実績や原産地の操作などを対象とするTBFC特別捜査団を発足させ、通関情報を政府支援、公共調達、資本市場関連情報と連携して分析する方針を示した。日本本社との輸出入や関係会社間取引がある韓国法人は、移転価格、原産地証明、海外送金および補助金申請資料の整合性を横断的に確認することが望ましい。 (出所: 法務法人世宗ニュースレター、2026年9月7日、リンク ) |
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| 4. 元請・下請間交渉―上部団体の違いだけでは交渉単位を分離できず | |
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改正労働組合法の施行後も、元請企業と下請労組の交渉単位の分離は例外的に認められ、所属する上部団体が異なるという事情だけでは足りないとされる。製造・物流など協力会社を多用する日本企業は、労組間の利害の共通性や代表の適切性、対立の具体的状況を踏まえた交渉体制を準備する必要がある。 (出所: 月刊労働法・法務法人世宗専門家寄稿、2026年9月14日、リンク ) |
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| 5. 韓国上場会社の合併価格算定、系列関係を問わず「公正価額」基準へ | |
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改正資本市場法は、上場会社が関係する合併・分割合併・重要資産の譲渡などについて、系列会社か否かを問わず株価・資産価値・収益価値を総合した公正価額を定めるものと変更された。また取締役会意見書や外部評価、公示義務も強化されるため、韓国上場企業とのM&Aや組織再編を検討する日本企業は、価格算定と意思決定手続を早期に設計する必要がある。 (出所法務法人世宗ニュースレター、2026年9月9日、リンク ) |
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